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あなたのおうち、財産目録って作ってあります?【相続対策の第一歩】

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ご家族に相続する(される)財産はありますか?現金や家などは、どなたでも相続の可能性のある財産でしょう。

 しかし、おうちの財産財産を把握・共有していますか?いざ相続するときにどこに何があるがわかるように共有しておくと良いかと思います。

遺す方も遺される方も、財産の情報を共有していれば、不安なく将来を迎えることができるでしょう。

皆さんには、これからお伝えする我が家のことを笑っていただけるような、相続を迎えられることを祈っています。

  1. 我が家の財産目録
  2. 口伝による継承!?
  3. 財産の確認方法
  4. うちの財産目録はこうやってつくりました
目次

1.我が家の財産目録

父の実家は、農家で田畑をもっていて、私も田植え・稲刈りを手伝っておりました。そこそこ土地がある話は、昔から聞いており、祖母からは、私と弟のどちらがうちを継ぐんだい?と何度も聞かれて育ちました。

そうはいっても、父が相続した後、次代である私と弟に降りてくる話なので、その時が来たら考えようと思っていたため、父ががんの宣告をうけ、想定していた時期より2~30年相続が早まったことで、正直慌てました。

しかし、父は何年か前に祖父母が亡くなったときのために、父が財産の一切を相続するように、公証役場に依頼し祖父母の遺言書を作成していました。また、祖父母の名義で地銀やら農協やらたくさんあった銀行口座も管理しやすいよう2,3口座に集約し、整理しておりました。

そのことを聞いていたので、先に作成された遺言書を見ながら考えればいいかと軽く考えていたのです。

2.口伝による継承!?

父のがん宣告があり、父の元気なうちに祖父母の遺言状を再作成して、私と弟で財産を分ける段取りをすることとなりました。

そこで公証役場で作成した祖父母の遺言状をみると『「一切の財産」を〈父が〉相続する』とあり、どこの土地がどうとか、口座がどうとかは一切目録としてまとまっておりませんでした。

資料として役所からとってきたであろう土地の課税台帳だけはありました。しかし、祖父母から聞いていた所有する山についての記載がなく、また、地図等もないことから、どこに、なにがあるがまったくつかめなかったのです。

父にこのことについて聞いたところ、「資料なんかないから、俺が案内して教えてやる」と言われました。一切の財産を受け継ぐので、祖父母の死をきっかけに整理しようとしていたのでしょうか。「勘弁してくれよ」と思いながら、住所のみ書かれた台帳をもって、父と弟と一緒にドライブにいって10か所ほど回り、「ここからここまでがうちの土地だ」、「この土地をどこに貸してるらしいが、いくらかは知らない」、「今、この田んぼは誰かにお願いしてるみたいだ」と話をされました。

「こいつ(父)、マジかよ・・」と思いながら、写真を撮り、メモを取りながら聞いていましたが、父が亡くなるまで結局その資料は触れることなく、みるみる弱る父に余計な心労をかけることなく、すごしてもらうよう手一杯になっていました。言い訳にもなりますが、弱っていく父に財産の話や連絡する必要のある親族などを聞き出すなど、亡くなった後のことを口にさせることに抵抗があったため、切り出せなかったこともあります。

そのため、父の死後に財産目録を整理し、弟と相続について話し合い、祖父母の遺言状の作成を司法書士を通して公証役場に依頼することになりました。

3.財産の確認方法

祖父母のもってる財産について把握していないことを祖父母の司法書士に相談すると、「役所で固定資産台帳と集積図を取得するといいですよ」。とアドバイスを受けました。

固定資産台帳とは、役所で取得できるその人の取得している不動産の一覧表です。

集積図は、土地の形と地番が掲載された図面です。

この二つがあってようやく自分がもつ不動産の位置がわかるということになります。

ただし、市町村単位でしか取得できないので、所有する不動産が複数の市町村にまたがる場合は、それぞれの自治体で上記の書類の交付を受けることになります。

以前、父が取得していた固定資産台帳は、祖父母の住んでいる自治体で発行されたものだったので、ほかの自治体で所有する不動産が一覧になかったということです。ここでようやく聞いていた山の所在が判明しました。

4.うちの財産目録はこうやってつくりました

上記のように、不動産情報を自治体から取得して、土地建物の一覧表を作成し、固定資産税や固定収入などがあれば記入し、集積図やグーグルマップを重ねて、誰が見てもわかるものを目指して財産目録を作成しました。

また、祖父は幸いにしてしっかりしていたので、現地をドライブしながら、誰に土地をいくらで貸した、田畑を誰に貸してるなどの話も聞きながら、借主に話を確認しながら補完することができました。

弟との相続についても、これまでの作業を一緒に行ってきたので、それぞれの相続分をどうするかの話し合いもスムーズに進めることができました。

結論

財産目録はわかる人がしっかりしているうちに作ること!

相続は大なり小なり誰にでも発生します。その多寡に限らず、スムーズに次代に相続させることは残される人にとって、大切なことです。

相続をどうしようと、具体的に考えていない方は、まず目録の整理を進めてみてはいかがでしょうか?

そこさえ済めば、遺言状の作成は1,2月程度で済むかと思います。

 相続がスムーズに行われなければ、円満な家庭が崩壊する可能性があります。また、遺産の額の多寡で揉める可能性が変わるわけでもなく、遺産分割調停で争われる財産の額は、5千万円以下が全体の75%を占めるというデータもあります。

 この記事が、皆さんの相続対策の一歩となればうれしいです。

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